とくに書くべきこともないが。書く。
残す。
しんしんと。雪が降った日のように。
いつもと違う情景に。少しドキドキしながら、雪が積もるのを待つように。
それでも僕が住むところでは、積もるにはあったかすぎて。
降ったそばから融けていくように。
毎日の記憶は消えていってしまうから。
僕は残します。
僕はカギを残します。
太陽に照らされてまぶしいくらいに輝く雪も。
解け出して、土と混ざり合い。かわいそうなくらい茶色くなったその雪も。
そう遠くない未来、消えていってしまうから。
音楽であり、ニオイであり。空気であり日記であり。
あの雪が降った日に。その足跡をどこかに見つけに外にでるように。

